伝統工芸の視察体験研修について
伝統工芸を視察して、自らの仕事の参考にしようーと、去る一月二十七・二十八の二日間に亘って、日本の良き伝統工芸・京都の綴・螺鈿蒔絵を体験する視察を実施しました。
厳寒の京都の街中に糸を紡ぐ音が響く工房。ここは、京都西陣・浅田綴。六十年以上の経験を重ねた職人が、金糸銀糸を折り重ね、幾何学模様や京都の雅を描いていく。この繊細な工程には、完成まで幾つもの分業化があって、作り上げていく。京都の職人の裾野の広さを体感しました。
当日の工房は、雪のちらつく厳しい寒さの中、糸が程よい湿気を保つためもあって、昔ながらの土間にして、製品にこだわる職人の心意気を実感しました。因みに、綴られた帯一本のお値段は、百万円前後だとか。
続いて、京漆器の丸盆に京都伝統工芸でもある蒔絵・螺鈿の加飾を体験。螺鈿は、貝を細く削り貼り付ける手法で、見る角度によっては、色が変わる。その色彩は、重厚な趣までも感じさせる。この作業を実際に体験しようーと、各々が思いを込め、筆を運び、線を描く事の難しさを体験しました。今回の役員研修は、今までにない体験型研修として、木戸副会長の企画にて実施。日本の伝統工芸の一部を垣間見たと同時に、その道一筋を極める奥深さを実感出来た研修となり、今後の各仕事に大変参考になりました。
西陣織
祇園祭りの西陣織と記念撮影
螺鈿・蒔絵体験